先日、このコラムで相続人の調査について載せたのですが、戸籍の取り寄せで問い合わせがありましたので、ここでちょっとだけ。
日本の戸籍は、明治5年に原型が作成され、明治19年、明治31年、大正4年、昭和23年、平成6年に戸籍法が改正され形を変えてきました。
そこに、転籍などで戸籍の移動が加わります。
たとえば、現在から戸籍をつなげていくと、平成6年にコンピューター化による現在の戸籍、コンピューター化後の改正原戸籍、結婚して新しく転籍した除籍、結婚前に入っていた親の戸籍・・・・といった風につながっていきます。
これが最寄の役所ですべてとれればいいのですが、遠方のような場合には、郵送で取り寄せることになります。しかも全部まとめてとれればいいのですが、請求した戸籍しかだしてもらえないので、何度も郵送でやり取りする羽目になったりします。
さらに、昔の戸籍は手書きで読めなかったりするので一苦労です。そんなときは、役所の担当の方と「読めません」と正直に言うと一緒に悩んでくれたりします。
このためわれわれ行政書士のような専門家のもとにくるような複雑な案件は、一生懸命取り寄せしても、1、2ヶ月かかったりします。郵便で10往復くらいしていたらそれだけかかりますよね。。。
戸籍が作成された明治5年は、明治4年に散発脱刀令、明治9年に廃刀令の時代ですから、「サムライ」が普通に街中を歩いていた時代。明治5年に仮に100歳だと、戸籍の生年月日には、安永元年となっているはず。安永元年(1772年)には田沼意次が老中になっているみたいですから、フゥー、まさに「日本の歴史」ですね。